治療内容


疼痛対策

投薬治療

整形外科に来られる患者さんは筋肉・関節・骨の痛みで受診される人がほとんどです。その治療においては2つの視点が重要です。1つは痛みを取り除くこと、もう1つは痛みの原因を考えて痛みが再発しないようにすることです。

投薬治療

痛みの原因を考えて再発を防ぐ

痛みを取り除く治療は痛みどめの内服と安静が基本となります。通常の病院ではこの痛みを取り除くことはどこでも行われていますが、実は大切なのは2つ目の痛みの原因を考えて再発を防ぐことなのです。

痛みが出るときというのは、その多くはその部位の使い過ぎが原因です。例えば仕事でパソコンを使うために手首を使いすぎる、重いものを持ち上げて腰を使いすぎる、テニスで肘を使いすぎる、といったものです。その疲労が修復できる範囲であれば問題ありませんが、負担が積もり積もると壊れてしまいます。

痛みや症状が出ているのにそれでも無理をすると体ではそれまで見られなかった反応が現れます。それは痛みの「負の連鎖」。痛みは交感神経を緊張させて血管を収縮し、運動神経を刺激して筋肉を硬くします。その結果、患部の血流が悪くなり痛みを起こす成分が作り出されます。この痛みを起こす成分にも血管を収縮する作用があるため、血管が収縮し血流が悪くなり痛みの成分が増える、という「負の連鎖」がおきると痛みは慢性化します。このような状態になると、問題は患部の痛みだけにとどまらず、痛みのために不眠症になったり、気分が落ち込んでうつ状態になるなど、他の病気の発症につながったり、場合によってはきっかけとなったけがが治っているのに、脳や神経が痛みを感じやすい状態になったままになってしまうこともあります。

そのために痛みを取り除くことは重要です。痛みの治療は子供と成人、発症直後の痛みと慢性の痛み、スポーツをしているかどうかなどにより方針が異なります。成人で発症直後の痛みの場合は通常の鎮痛剤を、1か月を目安に使用します。一般的な痛みどめが効かない場合は、筋肉や骨の痛みではなく炎症が起きていると考え、検査を追加して原因を追究します。受診が遅れ、慢性の痛みになっているときには鎮痛剤に加え、「負の連鎖」を断つためにストレスを取り除くような薬、たとえば抗うつ剤などを使用することもあります。

当院では飲み薬、貼り薬の治療に加え、ピラティスを含むリハビリや鍼治療など治療の選択肢を多く取り揃えております。どうしてその症状があらわれたのか、知らず知らずに負担のかかる日常動作を行っていなかったかを評価し、再発予防にも取り組んでいます。痛みは、身体からのSOS。きちんと自分の体の声を聴いて、無理をせず早めに受診することをお勧めします。

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